それは、
少年は泣くことすらできなくなっていました
少女の前では表情豊かだったのに
あの時
もしも
もしも自分が少女を呼び出さなければ
少女は死なないで済んだのではないか
もしも
もっと早くたどり着いていれば
あの細い手を取ることができたのではないか
ただひたすら、少女の面影だけを求めて
後悔を重ねて
“カミサマ
他に何もいらないから
お願いします
あの子を返してください”
霧がかかったようにぼんやりと動かない頭で願った


