おもちゃのユビワ
(紗季に相談しよう。)



ナオは帰り道、紗季に相談してみることにした。



「紗季、私今日さ、高木くんに家まで送らせてくれって言われたんだ。」



「ええっ!いつの間に。」



「店に入ってすぐ。」


「そうなんだー。高木くんナオのこと好きなんだー。」



「そんなようなことを言っていた気がする。」



「気がするって何よ。」



「昨日、店に秀二が来て、一緒にいたとこ見られてたみたいで。彼氏かって聞かれたから、違うって言ったんだけど、その時好きな子が男といたからって言ってたような…」



「言ってたような…って、ナオが聞いたんでしょ。」



「それが、あまりにも積極的で面食らって、しっかり聞かなかったんだよ。」



「これだからナオはもう~。」



「だって、びっくりして…」



「分かった。私が高木くんに探り入れてみる。」



「そんな、いいよ。」



「よくない。じゃ、また誘われたら一緒に帰るわけ?」



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