おもちゃのユビワ
「どうしたって、何よ?」



「何よじゃねーよ。早いじゃねーか。どうかしたのか。」



「どうもしないよ、私が早起きすると、どうしてみんな驚くかな。」



「…毎日遅刻寸前だからだろ。」



「それもそうか。ハハハ」



二人は歩き始めた。歩いて学校に行くなんて、久しぶりだった。たいていは走って学校に通っていたからだ。



「たまには歩いて学校行くのもいいね!」



「オレは毎日歩いて行きたいもんだね。」



「あのさ、秀二。
…昨日の事なんだけどさ…。」



「ああ?昨日?」



ナオは拓巳の家に行く事について、話そうとした。



「うん、昨日おばさんがさ…」


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