おもちゃのユビワ
「じゃあ、私こっちだから。また明日ね。」



小池は昨日とは違う道で曲がり、小走りに帰っていった。



(あれ?この道だったっけ。ま、いいか。)



「小池さんて、ホントに秀二の事がすきなんじゃないかな…」



ナオが呟いた。



「バーカ。けがした選手の代わり俺をありがたく思ってるだけじゃね?」



「あんたたち兄弟はホンットに鈍いんだから。」



秀二は思った。



(お前もな。)


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