未来へ






妹を迎えに行ってから塚本に電話すると、かろうじて海堂病院だと言うことだけ確認出来た。

前に家庭訪問に行って一緒に餃子を作ったことを覚えてくれていた凌央ちゃんは無邪気に保育園の話をしてくれて、胸が痛かった。


病院について、廊下の角を曲がった時に、椅子に座っていた塚本が倒れたのが見えた。


『塚本!!!』

凌央ちゃんを抱き上げて駆けつけたが塚本は気を失ったままで、看護師によって病室に運ばれた。


医者によると、塚本はショックで気を失ったらしい。


『あの、琉祈は!?』


『最善を尽くしていますが、出来ることは限られています。

正直申しますと、助かる確率は20%もありません。
仮に助かっても、首から下は麻痺が残り、
記憶障害が出たり、話すことが困難になりそうです。

あとは琉祈さんの生命力ですね。』


『なんとか…。なんとか助けてください!』


『最善を尽くします。』


そう言った医者は、辛いでしょうが気をしっかりもって、愛奏を支えてあげてください。と言い病室を出ていった。


なぜか号泣してしまった俺は塚本の手を握って凌央ちゃんを抱き抱えて泣いた。

どうか助かりますように…










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