大好きな君へ
いつもと変わらぬ、人生の単なる通過点でしかなかったはずのあの日。

中学二年の寒い冬の日。

あの日もいつもと同じで、何事もなく終わりを迎えるはずだった。

君の『バイバイ、また明日ね』

変わらぬその言葉を聞いて、あの日も俺の一日は終わるはずだった。

それなのに、その言葉を聞くことは二度と叶わない。


俺はとても大切なものを失った。

かけがえのない世界にたった一つの俺の宝物を。

俺の心に咲く大きな満開の桜の木を。


彼女はもう戻ってこない…

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