守られし寵妃

「お父さん、美麗だけど部屋入るよ」


そう言ってあたしは、部屋に入った。


「美麗ちゃーん。おはよう。今日も可愛くて綺麗だよ。
その寝癖がまた可愛いね。」


「おはよう。朝からウザイよ」


「ひどい。美麗ちゃんがそんな言葉使いするなんて・・・。」



でもあぁ。朝からうぜー。




「いや、お父さんとお母さんの子供だからこういう言葉使いになるのは
当たり前だと思うんだけど。・・・で何で呼んだの?」


「美麗ちゃんには、今日から黎桜学園(れいおう)に通ってもらおうと思って☆」


「はぁ?なに語尾に☆なんてつけてんだよ!高校なんて行く気ないし!」


「でも、もう転入届出しちゃったし☆」


「だから、語尾に☆つけんなってキモいから。それにあたし2年になるけど1年は行ってねえし」


「大丈夫。そのへんは気にしなくていいから。今日からだからこの制服に着替えて行ってきな☆」


「はぁーーー?今日から!?なんでもっと早くに言わなかったんだよ!!!」

「当日まで黙っといて驚かそうと思って☆」


はぁ。
もう十分驚きましたよ。
もう、語尾の☆にもツッコム気ありません。

皆さんどう思います?
日本一のヤクザの組長が語尾に☆つけてるなんて。


「・・・・・・・・・」

「それに、こっちの世界に入ったらもう戻れないんだから高校くらい楽しんできた方がいい」


「・・・・・・・。わかった」


あたしは、お父さんから制服と鞄と靴を受け取って部屋を出た。


「お嬢おはようごぜぇやす」
「お嬢今日も綺麗ですよ」
「お嬢おはようございます」

部屋に戻る途中組員の人に挨拶されたけど耳に入ってなかった。




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