小鳥と恋愛小説家




「…………気まずい感じってなんなのよ……?」



気のないふりをしてみるのにやっぱり気になって…思わずぶっきらぼうにカケルに聞いていた。



チラリと見上げたカケルの顔に 素直じゃないなぁ…と書いてある。



「何だっけ?あの二人がやってるケータイ小説サイト。

あれ……小鳥ちゃん辞めちゃったんだってぇ。

さっき小鳥ちゃんのクラスで友達が騒いでた。」



「…………っ。」



愉快そうにカケルが話す。



いいじゃない。



あの子とますますカナヤが離れたんじゃない。



今カナヤの傍にいるのはあたしなんだから………!



傍にいれば、いつかはあたしに振り向かすって………そう………思ってるんだから。



あたしの方が、あんな急に現れた子なんかより……ずっとカナヤを好きだったんだから………!





< 281 / 344 >

この作品をシェア

pagetop