小鳥と恋愛小説家






「読んだけど………どうしようっ?

笑えないよ……………!!

カナくんがいなきゃ……もうなにも楽しくないよ…………!!


ぜんぜん……っ……笑えないの!!!」



「…………っ!!」



俺の腕がじわりとあたたかなもので濡れた。







なぁ……



小鳥は涙まで………











――――あったかいな………?










「大河が………たまにはわがまま言え!って言ってくれたんだ………。

ツバサも…カケルも謝ってくれた。

小鳥にも、謝ってた。

俺はどうしても小鳥に逢いたくて

だから………ずっと小鳥を探してた。」



「…………!!


ぁ……あたしも…………っ。ツバサさんが来てくれて………!

カナくん…探してた…………!」



「……………!!」









小鳥の涙が地面にパタッ!と弾けた………。









みんなが背中を押してくれてたのか。








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