小鳥と恋愛小説家




――――チッチッチッチッ…



一人残され、おもむろにケータイを手にするあたし。



カチカチ…



「《ゆ せ ん》…。あった。《湯煎》とは………」



カチカチカチ……パタン。



「…双葉にメールしよ。」



もうにっちもさっちもいかん…。



深夜だけれども構ってられん…。



あたしは料理上手な親友に救いを求めて迷わず送信した。









――――10分後。



チュンチュン!と馬鹿な着信音が鳴り響きあたしは喜びいさんでケータイを開いた。










「…えーと、……『ポッキーをデコれ』


……。



…………ふんっっ!!」









――――ボスン!




ぶん投げたケータイが運良くクッションの上に着地した……。








< 337 / 344 >

この作品をシェア

pagetop