小鳥と恋愛小説家




『………カナのケータイ拾ってくれたの小鳥ちゃんだったのか…………。

ごめんねー。俺、てっきりあのボケサクかと思ってさぁー。』



「あはは……。」



園村くんにいきさつを話すと、彼は悪びれるようすもなく、あははーと笑った。



てか……貴宮くんのことボケサクなんだ…………。



この人も大したギャップの人だなぁ………なんて思いながら、



今日までケータイを預かることを伝えて、貴宮くんのほうには園村くんが伝えておいてくれることになった。



通話を終えて、あたしはケータイを閉じようと………何気なく液晶画面に目をやった………



「…………あれ?」



通話の終わったケータイの液晶画面に…………なんだか見慣れた画像…………。



あたしが常に開いてる、そのサイト。













《ケータイ小説サイトらずべりー》











…………の、《作家メニュー》













……………《叶音さん》










そして見覚えのありすぎる……作品。












「…………………え?」













《叶音》……さま……………?









< 87 / 344 >

この作品をシェア

pagetop