眠れぬ夜は君のせい
どこに、行こうか?

そう思いながらついたロビーを、フラフラと歩く。

「じゃ、ここでいいよ」

その声に視線を向けると、彼がいた。

とっさに柱に隠れる。

何故なら、女の人も一緒だったから。

あの人が、彼が結婚するって言う人なの?

「今日は早く帰ってきてね。

式場とかいろいろ決めたいから」

幸せそうに、ニッコリと彼に微笑む彼女。

「わかってるって」

彼は微笑む彼女に手を振ると、エレベーターに向かって行った。
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