眠れぬ夜は君のせい
厨房に行き、注文を伝える。

「神代くん、休憩していいよ」

「はーい」

店長に言われ、今度は更衣室に向かう。

「あ、神代くん」

その声に振り向くと、
「さ……浜田さん」

桜子さんだった。

「休憩?」

「あ、はい」

「よかったー。

私もこれから休憩なの」

偶然なのか、罠なのやら。

あの出来事から数日経ったけど、俺と桜子さんの距離はかなり近づいたような気がする。

「あ、そうだ。

来週の水曜日、時間ある?」
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