眠れぬ夜は君のせい
眉目秀麗(ビモクシュウレイ)。

彼の顔を言葉で表すなら、これだ。

大人の、色気と言うヤツなのだろうか?

「衛藤敦仁と申します」

「…茅ヶ崎、萌波です」

名前を名乗るタイミングが少し遅れたのは、ここだけの秘密。

「立ち話もなんですから、座ってください」

お父様の勧めで椅子に座る衛藤さん。

その瞬間、私と目が合う。

あ、どうしよう…。

少し戸惑う。

昨日会ったから戸惑う必要なんてないんだけど。
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