渇いた詩
月曜日になり仕事へ向かうと駅で亮太と会って一緒に会社へ入った。


会社へ行くと珍しいことに三橋がもうパソコンに向かって原稿を書いていた。



三橋はだいたい遅くくるやつなのに。



「おはよう、三橋。今日は早いじゃん」

「サク先輩!亮太先輩!おはようございます!!聞いてくださいよぉ。やっとGalfiaのボーカル、インタビューできたんですよぉ」


「あぁ……この前言ってた人だ!!良かったじゃん」



だから三橋はこんなに早くきてインタビュー記事を書いてるのか。



「へぇ。三橋ちゃん、どうだったGalfiaは?」


「ん~……確かにかっこいいと思いますけど、私はサク先輩が一番ですから!!」


「ありがとう」


朝からの三橋の告白はもう恒例行事みたいなものだから驚きもしない。



「三橋ちゃんの前じゃヒサヤも霞んで見えるんだろうな」


隣で聞いていたあたしは耳を疑った。



ヒサヤ?



確かに亮太はヒサヤと言った。
< 74 / 114 >

この作品をシェア

pagetop