渇いた詩
「先輩、それ本当っすか?」


亮太が信じられない様子で聞いている。



「サクから直接聞いてないけどね。でもわかるよ。前はしてなかったのに髪もちゃんとセットしと表情も女性らしくなったし……」



良かった、相手が久弥だとバレた訳じゃないんだ。



でも、そんなこと彼氏ができたってわかるの?


「それに……スカート!!!あんなにスカートを毛嫌いしていたサクがスカートを履いてるのよ!!!」


そう、久弥がスカートが好きだからスカートを履くようになった。



「なんだ。俺はてっきり女装に目覚めたのかと……ッイタ!!だから、蹴るな!!!」


ムカついたので亮太を蹴った。



「亮太は一言余計なのよね」



先輩が呆れたように呟いた。
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