真っ赤な果実
第5章

逢いたい…。




友里が祖母から、聞きたくなかった言葉を聞かされて三日がたった。


どこへ行っても、なにをしても、友里の気持ち軽くなることはなかった。



その日、友里は学校から帰り、PCを開いた。



「…メール、たくさん来てる。」


そのメールの大半は、きれいなモデルみたいな先輩こと大和からだった。





「先輩。心配してくれてたんだ…。」


逢いたい……。
逢いたい…。



友里の中に不思議な感情がこみあげてきた。


先輩に逢いたくてしょうがなかった。


明日の昼休み、逢う約束をして、友里は眠りについた。


< 65 / 108 >

この作品をシェア

pagetop