【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
*・+。Special Another Story。+・*

▼2回目のプロポーズと、2人。




朝、パチリと目が覚めた。


今日は私の誕生日。

20回目の誕生日。


ゆっくり天井を見回して、そして静かに寝息を立てる愛おしい人を見つめる。

隣ですやすやと眠るのは、執事兼婚約者の零。


綺麗な肌をなぞるように、指先をなめらかに滑らせる。



「ん…っ、朱里?」


眉を潜めながらうっすらと目を開けた零。

少し瞳が潤んでいて可愛らしい。



「私に起こされるなんて執事失格ね」


「っ申し訳ございませ…ん」


零はまだ寝惚けているのか、私の冗談も通じない。

眠そうに欠伸をこらえている。


2人で寝るようになるのはかれこれもう2年。

婚約を交わした日から、時々一緒に寝るようになったんだ。


最初は子供みたいで恥ずかしかったけど…
零の見たことない顔が見れて、幸せ。





「朱里、おいで」







< 196 / 202 >

この作品をシェア

pagetop