四王寺学園記
相沢の考えていた企みは見事成功した。
『…ところで楓。』
『?』
『寝る部屋、ここでいいか?』
”ここ”とは相沢の自室である。
『え、なんで?』
『他の部屋が空いてない。』
『え、執事さんは空いてるって…。』
言ってたじゃない、と楓が不思議そうに言う。
『それが…その空き部屋はもう何十年も使ってないとこだから…凄いんだよ。』
『す、凄いって…何が?』
『蜘蛛やら、埃やら…とにかく人が住めるような場所じゃねぇんだ。』
『く、蜘蛛…。』
『そんな部屋で楓を寝かせる訳にはいかないだろ?』