金星

「は? 潤一には関係ないじゃん」


今日は優奈の目のあたりのアイシャドウとファンデーションが不自然に濃い気がする。


「お前、ここ2~3日学校休んでたし知らないだろーけど、こいつ今日で学校辞めるんだよ」


「え……!?」


余計なおせっかいかもしれないが、

俺から優奈に教えてやった。


転校や引っ越しの準備とかでタケルは今日が最終登校日だ。


優奈がいない間に、クラスで寄せ書きとか、

お別れプチパーティーやら色々済ませてしまった。



それから、20分後。

俺は教室で携帯をいじりながら座っていた。


夏に向かって部活も再開しているせいか、

クラスメイトはほとんどいなくなっていた。
< 204 / 358 >

この作品をシェア

pagetop