好き
私の好きな人
「チリリリリリリリン」

「う・・・・、朝か。」

6月下旬の今日も目覚ましの音で目が覚めた。

でも今日はいつもと違う朝だった。
なぜって・・・?
そんなの、真咲とデートだからに決まってる☆

マリンボーダーのTシャツにジーンズ生地のミニスカート、黒のニーハイソックスに黒いパンプスって感じ。
それに、薄めのパーカーを着るの。

髪は高めのおだんごヘアー。
ちなみに大きくゆるめ。
ボーダーのシュシュを付けてみた。

どうかな?
今日はシンプルにした。
こんなに自分の格好が気になったのは初めて。

何度も何度も鏡を見た。
変じゃ・・・ないよね・・・!?

どこに行くかというと水族館。
待ち合わせ場所は、この辺じゃ有名な大きい時計台がある広場だった。

楽しみで楽しみでしょうがない。
こんなに会うのが楽しみなんだ。

私は真咲のことが大好きなんだ・・・。

って、あれ?
私は優斗が好きだったんじゃ・・・?

「あ、ごめ・・・待った?」

真咲!
ぅわ~~~!
私服、めっちゃカッコいいよぉ♪

「ぜんぜん!」
「良かった。・・・ん。」

そっぽを向いたまま、私の前に伸びてきた手。
大きかった。
男の人・・・って感じ。

真咲の顔がほんのり赤くなってたの、残念だけど私には分かっちゃった!

恥ずかしいんだ。
って思うと私も顔が熱くなってきちゃった!

緊張するけどつないだ手・・・。

真咲のぬくもりが伝わってきた。

「真咲。」
「ん? 何?」
「緊張、してる・・・?」
「ぅ・・・、そりゃぁ。」
「くくく!」
「わら・・・えっ?」
「真咲、可愛いねぇ!!!」
「はぁ!?」
「あ、ごめん。怒んないで。」
「怒らんけど、お前に言われたくないんやけど。」
「え? なんで・・・?」
「お前のほうが可愛いいんちゃ。」

え・・・。
うわーーー、真咲ってそんな事簡単に言えちゃうんだぁ・・・。
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