苦しみの(涙)
突きつけられた現実が辛い
兄者も好き
でも、みんなを殺した。
「菜舞露!!大丈夫か!?」
あれ?兄者の声だ
暖かい手が、肩の辺りに感じられる。
みんなをすべて殺した手……。
急に、兄者に口付けをされたことを思い出した。
今、私を心配しているような顔ではない冷たく無表情な顔だった兄者。
性急ですべてをむさぼりつくすように……。
あの時は、なにもかも解らずぐちゃぐちゃになって―――――
ただ心の中でやめてやめてやめてと叫んでいた。