狼少女と王子様



「あれ、伊純くん。茜は?」   



休み時間だったのか

凛が俺の近くに来た




「知らん。」


「そっか。

後、ごめんね。

茜との関係ぶち壊して。」



えっ。


申し訳なさそうに眉を下げる鉑





そっか


コイツもあの日の事

後悔してるんだな。




きっと自分のせいで茜が変わってしまったと

思ってるんだ。





「俺に言われても困る。

それに今の茜が俺は好きだから。」



「あっそう。


でも、今度泣かせたら

私、許さないからね♪」



さすが、茜の親友。


肝に銘じとこ





その後、言いたい事だけ言って

自分の机に戻りやがった


相変わらず無茶苦茶な奴だな




茜はその後、教室に戻って来なかった




俺はそれでも茜の席を見つめて

ため息をつくのだった


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