Blood smell 2
「何があった?
怖い夢でも見たのか?」


人間離れしたその美しい顔が
哀しげに曇る


そう
彼は私の痛みを
数倍にして自分の痛みに変えてしまう


「…うん。
少し…怖い夢を見たの。」


ダンの言葉が気になって
正直に話す事は出来なかった


話せばきっと
修二は何らかの行動を起こす


もし
下手に動けば
ダンたちに捕まってしまうかもしれない


そうなっら

二度と会えないような気がして


怖くて

怖くて



修二の背中にまわした手に
力を込めた


「…よしよし。」


そんな私を
修二は優しく抱きしめて
背中をさすってくれる


体温なんて修二には無いのに

背中をさする手から
私は温かさを感じていた
< 16 / 62 >

この作品をシェア

pagetop