Blood smell 2
ダンとダンの使い魔に
挟まれるようにして
修二は地下都市に入っていく


人目を避けるように
裏路地を進むダン


その無言の後ろ姿は
どこか悲しげで


修二は
その背中から視線をそらした


「罪人はどうなるかわかってるな?」

少しづつ迫る皇帝の城
闇に覆われたのそ姿を見ていると
ダンの声が酷く小さく聞こえた


「ああ。
死より辛い責め苦を受ける。

その覚悟はできてる。

冴が無事でいてくれるなら
俺はどんな事でも受け入れるさ。」


ダンはここまで誰かを想う
修二を見るのは初めてだった


やがて
ダンと修二は城に入り


錆びれた鋼鉄の部屋の壁に
修二は鎖で繋がれた
< 49 / 62 >

この作品をシェア

pagetop