君と見た海
暑い夏の日

部活

僕は海が好きだ。
海を見るとなんだか落ち着く。
毎日違う顔を見せてくれる。

僕は海沿いの町に住んでいる。家から海までは自転車で５分。
小さい頃に、親の仕事でこの町に引越してきてから、高校生になった今までずっと住んでいる。

地元の高校に通っている高校二年生。
いたって普通の高校生。彼女は…いない…。
恋はしたい。出会いがないわけでもない。
でも、そう簡単に彼女なんて出来ないのが現実。


夏真っ只中。
夏休みだっていうのに、部活で学校に通う毎日だ。
野球部のピッチャーをやっている。夏の選抜では、一応地区予選の決勝まで行った。
でも、僕はここぞという時に弱い…。
九回の裏、３対１、ここで抑え切れたら甲子園。
２アウト、ランナー二塁三塁。
なぜあの時、僕はストレートを投げたんだろう…。
僕が投げたストレートは、バットのど真ん中に当たり…
カキーン
サヨナラ逆転ホームランだ。

その後、コーチにこっぴどく怒られたのもしかたない。
今でも悔しくて、悔やんでも悔やみきれない試合だった。

そんな悔しい思いをしたからこそ、この倒れそうなくらい暑い中、部活を頑張れているのかもしれない。

僕はそんな毎日を過ごしていた。
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表紙・目次

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