サクラ誘惑
「答えは…13だ!」
自信満々に言った私にさとるは吹き出した。
「さくら、本当に幼稚園行ってこい」
「なんでよっ!」
あってるでしょうが!
必死な私にさとるは笑いながらも優しく教えてくれた。
その優しい教え方に、なぜか胸がきゅんとなって。
そして答えが14ということに納得し、すっきりした私。
「ほら次。4-26=?」
そう言うさとるの横顔は、先生の顔をしていて。
しかも教え方上手いし、わかりやすい。
本気で数学の女王になれちゃうんじゃないかと思った。