こんなに好きなのにっ!!
買い物はふたりで。



たくさん買い込んで冷蔵庫の隙間を埋めた。



「朝ご飯とかなに食べてるの?」

「ヨーグルトとか?」

「せめてパンくらい食べたら?頭働かないよ?」

「ユナママン…」

「ショック…」

「ウソ!!わかりました…」



リオ君のリクエストに答え、お昼は親子丼。



興味津々でこっちを見てるリオ君の視線が痛い…。



そして相当おなかが減ってるのか、『待て』をされてる子犬みたいだ…。



「ご飯炊けないからもうちょっとね?」

「ユナんちって泊まりダメなの?」

「へっ!?ダメ…じゃないけど…。男の子の家に泊まりに行くのは…」

「だよな。わかってました~」



リオ君と1日一緒にいたら…。



あたしの頭はどうにかなっちゃいそう…。



顔が熱い…。



「美和に聞いたけどユナって俺が初カレってマジ?」

「う、うん…」

「じゃあ…コレも初めて?」



不意打ちだった。



ファーストキスは彼氏の部屋の狭いキッチン、冷蔵庫の脇。



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