クローバー

3 言えない約束




ガラッ



扉が勢いよく開いた



「ね、ねぇ美羽…」



「何?」



鞄から教科書を取り出していたところ、今川静香から声を掛けられた



「あの扉にいるのって…」



静香の指が差している方向を見る



「あっ…」



見たことがある人がいた



たぶん走って来たのだろう



肩で呼吸をしていた



避けては通れない人が向こうから来てしまった







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