クローバー
第2章
1 これから…
あたしは野球が好き
小学生の頃からずっとやってきた
これからもあたしの人生には欠かせないものだと思ってた
だけど…
病気は全てを奪う
分かっていた
でも…
やっぱり
悔しいな…
静かなダイニング
時計の秒針の音が大きく聞こえる
大切なものが出来るたび
失う悲しみが大きくなる
だからあたしは
大切なものは作らない
そう決めた夜
お母さんが肩を震わせながら泣いていた