原石のシンデレラ
心臓の鼓動がいつもより速くなり、呼吸も自然と荒くなる。

やっとステージに上がると、炉惟の父親が迎えてくれた。


『雪詩さん、はじめまして…炉惟の父親の託麻(タクマ)と申します。』


「は、はじめまして…木下雪詩です…」


握手を交わすと、更に盛り上がりをみせる舞踏会会場…。


しばらくステージの前で父親と会話を交わした後。


『…では、雪詩さん、ごゆっくり。ご堪能して下さい。ミュージックスタート!』


託麻さんが、掛け声をかけると同時に、会場が暗くなり、どこからともなくジャズの音楽が流れ始めると、パッとライトが淡いオレンジ色に変化した。


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