スターフィッシュ‼︎

すると、

「ぎゃぶっ!」

と、再びあたしは誰かにぶつかって、

その勢いで後ろに吹っ飛んでしまった。


ギャース! また誰かにぶつかっちゃった。

恐る恐るその人影の方を見ると。


ズボンをダボつかせている制服の着崩し方。


こ、これは……


「いってぇ、ってお前か。廊下を走るんでねーよ!」


ゆーただった。

先生みたいなこと言ってるし。。


「ごめんっ、ゆーた。大丈夫? って、こんな場合じゃないっ」

とりあえず今は王子様から逃げないと!!


「ゆーたごめんっ、あたし行かなきゃ……」


しかし、体と一緒に吹っ飛んだ鞄を拾い、

急いでその場に立ち上がると、

あたしは、もう一つの人影と爽やかな香りに包まれていた。


う……この匂いは。
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