スターフィッシュ‼︎


「……うーん。光り輝く星の原石かも分からないし、ただのそのへんの石ころなのかも分からない」


首をかしげながら、長谷部さんは話し始めた。


へ? どういうこと? 

だめってことかな……。


あたしはお客さんと一緒に、長谷部さんの次の言葉を静かに待った。


「たぶん、衝動のままバンドをやっている今があって、ストレートな感情、それに伴うあやうさが、今のこのバンドの魅力でもある」


尚も、長谷部さんはぶつぶつと考え込みながら、話し続けている。


あたしは不安で、メンバー3人の顔をきょろきょろと見た。

司会の2人も、無言のまま、長谷部さんを見つめていた。



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