スターフィッシュ‼︎

「とりあえず飯食ってから行くか!」


まずは腹ごしらえにと、駅前のファミレスへ行くことに。


「何だかお前だけ地味~なんだよな」


フォッカチオをちぎりながら、王子があたしを睨みつけた。


「ふぇ? 一応お洒落してきたつもりなんだけど~」


確かに、伸ばしっぱなしの黒髪、チェックのシャツワンピにレギンス、メイクもいつも通り。

特徴のある目の前の3人に比べると、あたしは普通かもしれない。


「ぼ、僕は、そのままで十分素敵だと、お、思いますよ」


汗をかきながら、必死で良夫さんがそう言った。

良夫さん~何ていい人なのーー! と思ったが、


「でも、バンドの人っぽくはないですね」

と良夫さんが続けたため、カクっとあたしはずっこける。
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