未定
"ゆーり、ミッションよ。
考えなさい。どうしたらこの出席をとっている教室に担任に気づかれずにあたかも初めからいましたという風に忍び込めるかを…。
大丈夫あなたならできる、やれるわゆーりぃぃ"
「松田ー、いい加減入ってこーい」
「はいぃぃい!」
“あ、バレてましたか…”
カバンを両手で抱え肩身狭そうに教室へ入るゆーり。
「じゃあ山田ー」
「はい」
「矢吹ー」
「うぃー」
「矢吹ー、返事は出来れば、はいにしてくれー。
吉田ー」
何事もなかったかのように出席をとり続ける担任。
“うん。いつもどおりー。あ、お兄ちゃんも遅刻か…。”
ゆーりの席は窓際であり、前の席の男子は常に寝ている。出席の時はふらぁっと右手をあげて返事をしている。
生気のない担任の出席確認も、前の席の寝癖も、自分の机の落書きも、なにもかもが日常通りだと思っていたゆーり。