だからこそ、キミは。



「……。」

『……。』



訪れた沈黙と共に、痛いぐらいの冷たい風が吹いてくる。


それに攻撃されたように取れかかっていた葉は呆気なく、地面へと落ちた。




「……違う。」




―…佑くん。


もしかしたら私、わかりきっていたのかもしれない。




「違うん、だ。」



佑くんの震える声が、か細い声が、佑くんを壊してしまいそうで怖かった。



わからないけど、私が支えてあげなきゃって思ったの。




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