だからこそ、キミは。
佑くんが、今まで見たことがないぐらいに、悲しそうに顔を歪める。
ずっと、その顔が見たくなかった。
佑くんに、そんな顔をさせないように、頑張ってきた。
でも今私は、今までの頑張りなんかどうでもよくなってしまうぐらい、動揺してる。
『ずっと一緒にいようなって、言ったじゃん。』
「みゆ…。」
『学生で未来なんてわかってなかったけど、下手くそなプロポーズだってしてくれた。』
「……。」
『それなのに、別れようって、何?』