だからこそ、キミは。



まるで重たい鉛が入っているかのように、体を持ち上げて。

アルバムを置いて、真っ白な空へと立ち上がる。



気がかりなのは、佑くん。
気になるのは、アイツ。



私はただひたすら、度々感じたことのあるあの冷たい感触を、思い出していた。



…写真の中の笑顔を、頭の外に置いたまま……。

































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