だからこそ、キミは。



『……。』



梨花。

私、梨花のことを何もわかっていなかったんだと思う。



やられたことは許せないし、やっぱり思い出す傷は深いけれど。

それでも、私はあなたを心の底から憎むことができないの。




「……。」



そっぽを向いて、必死に睨んだように怖い顔をしてる梨花の目を。


私は逸らさないように、見つめていた。




































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