辻斬り
「な、なに?」
「だ、誰かいるのか?」

いっせいに身を潜め、あちらが動くのを待つ。
ざわめきのすべてが止む。

その間ののち、静寂を切り裂く、ひとつの音がした。

「——ね、ねえ。い、今の音って、なんだか銃声ぽくなかった」
「ま、まさか…」
「そのまさか、ち、近くまで、来てるんじゃない?」

小声で呟いた瞬間だった。
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