辻斬り
「あんたら、いい加減ちょっとはおかしいと思いなさいよ。とっくに滅びた昭和の村にフィールドワークに行くだけなのになんであんなジジイが同席しているわけ? 怪しいよ、絶対怪しい」
「じゃああのジジイも、噂通り教授が雇った刺客??」
「特に不出来な生徒は山中に放り込んで事故を装って殺すってうわさも、あながち嘘じゃないわな? あのジジイ、妙な殺気がある」
「いやー! どうせ殺されるならせめてジェットリーみたいなのがいい~! あんなしょぼくれジジイやキモオタじゃなくて」
「ははは、あんたぐらいのレベルならジェイソン程度で充分だわ」
「うわ、めぐひどーい」

今から自分達が置かれる状況を予想して、大馬鹿な想像が会話を大袈裟に膨らましていく。

< 19 / 245 >

この作品をシェア

pagetop