可愛くなりたい



「なぁ、洸?」



数学の授業中。
前の席の洸に話しかけた。


「……なに?」


好きな数学を邪魔されて
洸は不機嫌だ。



「好きなタイプとか
あるのか?」



僕の質問に洸は吹いた。


……?
なんで顔が真っ赤なんだ?


変な奴だなあ……



すると洸は
前に向けていた体を
僕の方へと向けてくれた。



「なんで俺に
そんな事を聞くんだよ?」



「好きなタイプとか
あるのかなぁ…って♪」



ニコッと笑って
僕は答えた。





< 32 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop