世界で一番愛してる【完】





一瞬、
一瞬だけ
瞼の裏に見えた彼の姿を
目に焼き付けて。





「幻聴じゃ……なかったね。」


彼の声を
記憶で反復する。





「だって……見たこともない笑顔だったもの。」



《サヨナラを、しよう。》


そうだね
サヨナラしようか。



また会うために



その時は
嬉し涙を流そう。






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