enjoy!
いつもの曲がり角を曲がってマンショ
ンにつくと、マンションの前に誰かが
立っていた。

 「…歩斗。」

 「ん?ああ…おかえり。」

なんか今日の歩斗、そっけない。

 「…ねぇ?なんで今日、蓮と2人で帰
  っちゃったの?」

 「試合のことでちょっと。」

 「あ、そうなんだ…。」

あたしがマンションへと入っていこうと
したときに、突然手をつかまれた。

 「オレ、愛華に嫌がらせとかするヤツ
  許さねぇから!」

 「え?」

 「…野中先輩にはオレから話つけてき
  た。
  だから、もう安心しろ!」

そう言うと、歩斗は笑顔になってあたし
の頭を軽くこづいた。

 「…ありがと。」

 「あー。腹減った!
  今日、愛華ん家行ってもいい?」

あたしは無言で頷いた。
こんな歩斗のノー天気さがあたしには1番
フィットしている気がする。

 「ママー?歩斗も来たから!」

 「ちょうどよかった!  
  今日はカレーだよ!!」

 「よっしゃ!ラッキー☆」

歩斗は小さい子みたいな笑顔でガッツポー
ズをした。
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