ヤンデレな君


「だから弁償してくんない?一千万」


「…え」


「聞こえないの?一千万弁償しろって言ってんの。高級な素材なんだよね、この制服」



女は困った顔で俺を見る。
普通のヤツなら、ずっと謝るか、本当に弁償をするかだが、この女は違った。






「無理です。」


「…は?」


「無理だと言ったんです。ぶつかったのは謝りますが、大体ぶつかっただけで服は汚れません。しかも、高級な素材と言ってますが、普通のお店で買った制服だってわかります。」



なんだ。なんなんだ、この女は。




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