一生懸命の恋。
高校1年春
新しい生活にも慣れてきた頃。
移動教室のため俺は3組の教室の前を
通りかかった。
「あれ..?おぃ巧、あれ莉帆?」
「うへ?..あぁせやねぇっ。」
俺の問いかけに親友の巧は
間抜けな声で答えた。
その莉帆は、机の上に顔を伏せて
泣いていた。
しかも号泣。
携帯を握りしめて。
莉帆は、同じ中学出身だけど
ほとんど会話した事もないし
仲がいいわけではなかった。
まあ一方的に仲良くなりたいな〜
なんて俺は思ってたわけで。