幼なじみに恋をした
もう遅いよね…
遅かった
「あんたは山本が好きなのっ!」
この言葉が頭から離れない。
ずっとローテーションしてる。
「違うっ!
弘毅は…弘毅はただの…おさな「甘ったれんなっ!」
玲緒が怒鳴った。
玲緒が怒ったりするなんて
初めてで…
「いっつもいっつもあたしと弘毅を幼馴染みって言って幼馴染みだからってずっと一番近くにいられる訳じゃないんだよ?ずっと特別じゃないんだよ?幼馴染みは山本の近くにいれる特権なの?そんな甘くないんだよっ!甘ったれんなっ!」
そうだ。あたしただの幼馴染みだ…
彼女でも家族でもない…
ただ家が隣で同じ歳でってだけで
特別だと思ってた。
とんだ勘違い…
勘違いもいいとこだよね…
弘毅も彼女も迷惑だよね…
あたし邪魔ものだったんだ…
あたし幼馴染みって言葉に
甘えてたんだ。
「玲緒…あたし邪魔ものだったんだね…?玲緒…あたしここにいていいのかな?
生まれなきゃ良かったのかな?
ねぇ…玲緒にとってもあたしいらない?邪魔?」
泣きながら玲緒にすがりながら言った。
「真紗希はいらなくなんかない。
少なくともあたしは真紗希が必要。
だから生まれなきゃ良かったなんて
言わないで?」
「玲緒ぉぉぉぉ~」
「はいはい~今日は思い切り泣きな」