高熱にベッド<短&番外>

Ep2.禁欲が狩り立てたモノ



それは、ある日のデートでの、レストランでの食事中―――


『那子この頃あんま食べないよね』

「……〜〜…してるんです」


私がサラダを食べていた時に、永樹さんに言われた言葉。


私は俯いて、小声で呟く。


『…なんて?』


聞き取れなかったらしい永樹さんは、食事の手を止める。


「…っ最近、太っちゃって…あの、ダイエットしてるんです」


あんまり見つめられては、沈黙に耐えられるわけもなく。

私は仕方なく永樹さんに届く声で伝える。


『えーー、そんなのしなくていいってば』

「甘やかさないで下さい…!」

『…甘やかしてないよ。本当に必要ないって』


そう言う永樹さんの表情は至って真剣で。
どうやら本当に私にダイエットをして欲しくないらしい。




『―――だって、柔らかいほうが俺嬉しいもん』






………そう、至って真剣に。





< 23 / 118 >

この作品をシェア

pagetop