高熱にベッド<短&番外>
幹事の呼び掛けで、それぞれ席に着いた。
そこからわいわいと盛り上がる。
私も運ばれてくる美味しそうな料理を食べながら、懐かしい話や今の話なんかをする。
隣に座っていたアミちゃんが私をちょん、とつついた。
そして私の耳元に顔をよせ、小声で話す。
『ね、ね、伊勢めっちゃかっこ良くなってない?ほら、他の女子も釘付け』
アミちゃんに言われて他の女子の視線をたどると、それは漏れなく伊勢君に到着する。
…確かに、お洒落だし背高いし顔もかっこ良いとは思うんだけど…
永樹さんの方が…………
『なんで那子が顔赤いの?まさか伊勢の事――!』
「え!?違う違う!」
『焦ってる〜』
本当に違うのに!
私は只永樹さんの事を考えてただけで…。
でもこの状況でいくら訂正しても、事態は悪化するだけな気がして。
私はもう何も言わなかった。
そしてアミちゃんから視線を前に戻すと、さっきまでいた筈の男子勢がごっそり席からいなくなっていた。
「…?」
勿論伊勢君も。
『なんか男子だけの話なんで〜とかって、どっかいっちゃった』
「ふーん」
対して気にしなかった私は、そこで何が話されていたかなんて知ろうともしなかった。