プラネタリウム
「青蘭だ〜。女の子だぜ、渉!」


早くも浮かれ気味な秀二を尻目に渉は辺りを見回した。




確かに、レベルは高いな。



さすが有名お嬢様学園。
そこら辺の女とは訳が違う。



渉は横切る生徒達を批評するような目で見ていた。



「なんか女の子を見る目がいやらしいわよ。わ・た・る君」



声がして、視界の隅で栗色の髪が揺れた。




この中でも、一際美人だ。



上品かつ強気に腕を組み仁王立ちする姿は、そこいらの男を近寄らせない威厳がある。



真央とは正反対な女性だ。



どちらかというと、前まで付き合ってきた彼女はこのような女性が多かった。



どうやらこの女性がさつきという子だろう。



その隣に、控えめに立っている真央がいる。


「よう」


「ウイっす、秀二です!よろしくー」


渉と秀二が挨拶すると、真央は俯き気味に小さく会釈した。



なんだ?




何故かよそよそしい真央の態度。


渉と目が合うと、すぐさま目を逸らす。






なんなんだよ。






心の中で、渉は小さく舌打ちした。
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